レッスン27 犬が連れ出す世界

起床してから20分ごとにすると決め、iphoneのタイマーをセットしました。
朝からお日様が照り、きれいな晴天だったので、家中をお掃除したくなりました。
洗濯機をセット、ほこり払い、掃除機掛け、雑巾掛け、洗濯物干し、昼食用炊飯のセット、
トイレ掃除、洗面台磨き、リサイクルゴミの仕分け、家中のゴミ箱を空にして、
犬のクッション、タオル、服も洗って干しました。
その間、アラームが鳴る度に掃除機を止め、水栓を止め、
ベランダから引き返し、雑巾を手から離して、
心新たに宣言します。
「何をおいても、わたしは見たい」

ワークは数巡やったはずですが、こんなレッスンあったかしらと思いました。
私のこれまでのレッスンといえば、朝唱えたきりすっかりどこかへいってしまい、
就寝前に今日のは何だっけというような体たらく。吹けば飛ぶような弱い決意でした。
それが今日は唱えるごとに、ガツンガツンと杭が打ち込まれるような、
手応えのようなものを感じるのです。
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お昼におむすびを用意して、河原へ出掛けました。
トロールするかのように壁に沿ってクンクン嗅ぎながら犬が歩くので、
向こうから来る人がそれを見て取って進路を譲ってくださいます。
大きなワンちゃんを連れた方は飛びつかないように手綱を引き寄せてくださり、
通り越す自転車も犬を驚かせないように、ごめんね~と声を掛けて通ってくれます。
人様から配慮とやさしさを与えられ、安心と喜びが私の胸に沸き起こっています。
すでにそれがやってきていることに気付きました。

河原に着きました。弾けるように駆け巡るわんこ。
ミツバチのようにあちこちの芝生を嗅いで回っています。
2歳くらいの女の子が恐々近寄ってきました。
そっと犬に触れると、キャッキャと歓声を上げ、バレリーナのように飛び跳ねました。
自由に喜びを全身で味わうとは、こういうことでした。

満面の笑顔で駆ける犬が私を見上げます。
湧き上がる喜びで、私たちは一体になります。

同じ犬種、違う犬種、大きい犬、小さい犬、様々なワンちゃん連れ。
ゆっくり自転車を漕ぐ人、ジョガー、親子連れ、釣りをする人。
親しみのこもった笑顔ですれ違った同年代のご夫婦、
誠意を感じる会釈をくださり犬にも手を振ってくださった紳士、
開放的に話し掛けてきてくれた若い女性。

唱えているそのままの世界に、今、私はいる…
込み上げてくる熱いもの、
溢れて出てくる柔らかなもの、
すくい上げられるような軽やかさ、
溶けるような温もり、
掃き清めたような爽やかさ、
根を下ろし広がっていく安堵感…


今日はこのように過ごさせていただきました。
心がとても澄み切り、満たされています。
父に感謝して休みます。